B1-03 / CEFR B1 / EPISODE 03

After the Lecture

自分の選択について話す

場面哲学講義の後、夕方のカフェ。Frank が Tina に打ち明ける。

夕方のカフェでノートを前に話す二人。
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STORY 英文と日本語訳

Narratorナレーター

Frank stayed late after today's philosophy lecture. The topic was agency. He finds Tina at their usual table.

フランクは今日の哲学講義の後、遅くまで残っていた。テーマは主体性だった。彼はいつものテーブルにいるティナを見つける。

Frankフランク01

Today's lecture was on agency. I couldn't stop thinking about it.

今日の講義は主体性についてだったんだ。ずっと頭から離れなくて。

Tinaティナ02

That's why you vanished? I waited outside for ten minutes.

それで消えてたの?外で10分待ったのよ。

Frankフランク03

Sorry. I needed to figure out what was bothering me.

ごめん。何が引っかかってるのか、自分の中で整理したかったんだ。

Tinaティナ04

And? What was it?

それで?何だったの?

Frankフランク05

Whether I've ever actually chosen anything. Even small things. Do I like black coffee — or did he decide that, before I woke up?

僕が本当に何かを選んだことがあるのか、ってこと。小さなことでもだ。僕はブラックコーヒーが好きなのか——それとも、目覚める前に、彼がそう決めたのか。

Tinaティナ06

Frank. You mean the doctor.

フランク。博士のことね。

Frankフランク07

If he'd made me differently, would I want different things? A different drink. A different life.

もし彼が僕を違うふうに作っていたら、僕は今、違うものを望んでいるんだろうか。違う飲み物。違う人生。

Tinaティナ08

What you want feels real to me. Your curiosity. The way you check on people. That's yours.

あなたのその想いは、私には本物に感じる。あなたの好奇心も、人を気にかけるところも。それはあなたのものよ。

Frankフランク09

I almost raised my hand to ask the professor. I couldn't find the words.

教授に聞こうと手を挙げかけたんだ。でも、言葉が見つからなかった。

Tinaティナ10

Tell me what you would have said. I'm listening.

何て言おうとしたのか、私に話して。聞いてるから。

Frankフランク11

That someone can make you — but they don't get to decide who you become.

誰かが君を作ることはできる。でも、君がどんな人間になるかまでは決められない、ってことさ。

Tinaティナ12

Right. And you're the proof. The waiter's coming — order something the doctor never chose for you.

そうよ。あなたがその証拠だわ。ほら、店員さんが来た。博士が一度も選んでないものを頼んでみて。

Frankフランク13

One matcha latte, please. ...And one black coffee. Just in case.

抹茶ラテを一つください。……それと、ブラックコーヒーも一つ。念のため。

WORDS & CONTEXT

ことばと背景

“The topic was agency.”

ここでの agency は「代理店」ではなく、哲学の用語で「自分の意思で考え、選び、行動する力(主体性・行為主体性)」を意味します。人造人間のフランクが「自分は本当に何かを選んだことがあるのか」と悩むきっかけになっています。

“The way you check on people.”

check on ~ は「(大丈夫かどうか)~の様子を確かめる・気にかける」という意味です。check だけだと「点検する」の意味になりますが、on が付くと人を気づかうニュアンスになります。自然な意訳は「人を気にかけるところ」です。

“they don't get to decide who you become”

get to ~ は「~する機会・権利がある」という意味で、否定の don't get to ~ は「~する権利はない、~させてもらえない」です。can't と違い、「そこまで決める権利は誰にもない」と、相手に主導権がないことをきっぱり言うときの表現です。自然な意訳は「あなたがどんな人になるかまで、決める権利はない」です。