“they get to decide”
get to ~ は、「~する立場にある、~できる権利がある」という意味です。否定の don't get to ~ は、「~する権利はない」と相手を強く退ける言い方になります。フランクの結論は、誰かがあなたを作ったとしても、その人が「あなたがどんな人間になるか」を決める立場にはない、ということです。自然な意訳は「その人が決めてよいわけではない」です。
B2-50 / CEFR B2 / EPISODE 50
例と証明を分けて意見を述べる
場面大学の公開パネル。フランクと、彼が尊敬する研究者が登壇し、司会の質問に答えている。

At a university panel, Frank and another researcher are discussing whether a person created by someone else can make independent choices.
大学の公開パネルで、フランクともう一人の研究者が、誰かの手で作られた人も自分の意思で選択できるのかを議論している。
If someone creates a person, can that person still make independent choices?
誰かの手で作られた人も、自分の意思で選択できるのでしょうか?
I believe so. Being created by someone doesn't mean every later decision belongs to them.
できると思います。誰かに作られたからといって、その後の判断まで、すべてその人が決めるわけではありません。
But preferences could come from the creator. How would you tell?
でも、好みそのものが作り手に由来するかもしれません。どう見分けますか?
I'd look at everyday decisions. I took up drawing because I enjoyed it, not because anyone asked me to.
日々の選択に目を向けます。例えば、僕が絵を描き始めたのは、誰かに頼まれたからではなく、自分が楽しかったからです。
Are you saying the creator has no influence?
作り手の影響はない、ということですか?
Not at all. Our origins help explain us, but I don't think they determine our worth or everything we become.
いえ、そうではありません。出自はその人を理解する手がかりになります。でも、人としての価値や、その後どんな人間になるかまで決めるとは思いません。
But a hobby alone doesn't prove independence.
ただ、趣味があるというだけでは、自分の意思で選んでいる証明にはなりませんよね。
Agreed. It's an example, not proof. Still, choosing to keep drawing matters, even when the pictures aren't very good.
その通りです。証明ではなく、一つの例です。それでも、絵があまり上手でなくても、描き続けると自分で決めることには意味があると思います。
So how would you sum up your view?
では、お考えをまとめると?
Someone can make you, but that doesn't mean they get to decide who you become.
誰かが自分を作ったとしても、自分がどんな人間になるかまで、その人が決めてよいわけではない、ということです。
Could you show us one of your drawings?
描いた絵を、一枚見せていただけますか?
I'd rather not. I came prepared to defend my opinions, but not my drawings.
それは遠慮しておきます。今日は自分の意見への批判に答える準備はしてきましたが、絵への批評に答える準備まではしていないので。
Fair enough. We'll stick to discussing your opinions.
分かりました。では、意見についての議論にしておきましょう。
WORDS & CONTEXT
get to ~ は、「~する立場にある、~できる権利がある」という意味です。否定の don't get to ~ は、「~する権利はない」と相手を強く退ける言い方になります。フランクの結論は、誰かがあなたを作ったとしても、その人が「あなたがどんな人間になるか」を決める立場にはない、ということです。自然な意訳は「その人が決めてよいわけではない」です。
stick to ~ は「(話題や計画などから)離れずに守る」という意味です。stick to the topic(話題から外れない)、stick to the plan(計画どおりにする)のように使います。司会は、絵を見せるのを断ったフランクに対して、議論は意見だけに絞ることにしています。自然な意訳は「意見についての議論にしておきましょう」です。