B2-20 / CEFR B2 / EPISODE 20

Crisis Communication

確認済みの情報と対応の遅れを説明する

場面大学の研究室でデータ漏洩。最初の発表を終え、追加説明を準備する広報チームの会議。

会議室で説明資料を確認するフランク。
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STORY 英文と日本語訳

Narratorナレーター

Frank's lab has announced a leak of participant email addresses. He meets the head of communications to prepare a follow-up statement.

フランクの研究室は、参加者のメールアドレスが漏洩したことを発表した。フランクは、追加説明を準備するために広報責任者と打ち合わせをしている。

Head責任者01

How are the researchers taking it?

研究者たちの受け止めはどうですか?

Frankフランク02

Not well. Several weren't told before the announcement. Two found out on social media over breakfast — from strangers.

よくありません。数人は、発表の前に知らされていませんでした。2人は朝食中にSNSで知りました——赤の他人から。

Head責任者03

Has IT confirmed that only email addresses were exposed?

漏れたのはメールアドレスだけだと、IT部門で確認できましたか?

Frankフランク04

Yes. No health data or passwords. IT has also blocked outside access to the folder.

はい。健康データやパスワードは含まれていません。IT部門は、そのフォルダへの外部からのアクセスも遮断しました。

Head責任者05

Then our first announcement was accurate.

では、最初の発表の内容は正確だったのですね。

Frankフランク06

Yes. But two months ago, a researcher reported that the folder could be opened without logging in. IT ticket 4471.

はい。ただ、2か月前に、ある研究者がログインせずにそのフォルダを開けると報告していました。IT部門への報告チケット4471です。

Head責任者07

Are you saying this was preventable?

これは防げたはずだ、と言っているのですか?

Frankフランク08

The ticket shows her warning, but no reply. I can't prove that acting on her warning would have prevented this leak.

チケットに彼女の警告は残っていますが、返答の記録がありません。警告に対応していれば今回の漏洩を防げたかどうかまでは、証明できません。

Head責任者09

If we mention that unanswered warning, we invite criticism.

返答していない警告のことまで公表すれば、批判を招きますよ。

Frankフランク10

Hiding it invites more. If a reporter finds ticket 4471, that's another story.

隠せば、もっと批判を招きます。記者がチケット4471を見つけたら、記事がもう1本増えます。

Head責任者11

Then we'll acknowledge the unanswered report. I'll ask IT to assign someone to each report and track it until the problem is fixed.

では、報告に返答していなかったことを認めましょう。IT部門には、報告ごとに担当者を決め、解決まで対応状況を確認するよう依頼します。

Frankフランク12

Please thank the researcher in the statement. And this time, tell our staff before the public hears it.

追加説明には、報告してくれた研究者への感謝を入れてください。それと今回は、公表する前に職員へ伝えてください。

Head責任者13

I'll reply to ticket 4471 myself. Today — not in another two months.

4471への返事は私が書きます。今日中に——今度は2か月も待たせずに。

WORDS & CONTEXT

ことばと背景

“Ticket 4471”

ここでの ticket は、IT部門やサポート窓口に寄せられた不具合報告・依頼を、番号付きで記録・管理するための「チケット」のことです。報告すると Ticket 4471 のような番号が振られ、担当者が対応状況を記録したり、返信したりします。会話では file a ticket(チケットを起票する)、reply to a ticket(チケットに返信する)、close a ticket(対応済みにする)のように使います。IT業界に限らず、大学や企業の窓口業務でも広く使われる言葉です。この話では、研究者が2か月前に「ログインせずにフォルダを開ける」と報告したチケットに、返答の記録がないことが問題になっています。

“that's another story”

That's another story. は、ふつう「それはまた別の話」という慣用句です。ここでは story に「新聞・ニュースの記事」の意味も重ねた言葉遊びで、記者がチケット4471を見つけたら、「記事がもう1本増える」(新たな報道になる)という意味になります。フランクは、返答していない警告のことを隠すと、かえって批判が大きくなると考えています。自然な意訳は「記事がもう1本増えます」です。